パソコン作ろう!

パソコン自作の初心者さん向けに、パーツの選び方や組み立て方、パーツの情報などを発信していきたいと思います。

~初心者のパソコン自作講座~ PCパーツを知ろう・・・マザーボード

パソコン本体の内部で、最も大きな面積を占めるマザーボード」。

パソコンの基本仕様を決めるといっても過言ではない重要な部品です。

なぜなら・・・マザーボードにはCPUやメモリ、グラフィックボードといった各種パーツを実装します。

マザーボードの仕様によって、実装できるパーツの仕様も決まってきます。なので、マザーボード選びは非常に重要な自作の第一歩と言えます。

 

では、マザーボードを選択するときに注意が必要な、いくつかのポイントを解説します。

 

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【Contents】

 

 

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1.フォームファクタ

 

フォームファクタ」とは、マザーボードサイズ規格です。

主に使用されている規格として、大きいものから順に「ATX」、「Micro-ATX」、Mini-ITX」などがあります。

 

それぞれの規格とサイズを下の図で比較してみます。

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 最も大きなATX に比べて、Mini-ITXはかなりコンパクトに見えますね。小さい分、当然ですが実装できる部品も少なくなります。具体的には、

 (1)メモリスロット

 (2)拡張ボード用スロット

 (3)外部インターフェースコネクタ

などが少なくなってきます。それだけ、性能面にも妥協が必要になるかも知れません。

しかし、実装する部品をうまく選択するこで、小さくても十分な性能を実現すること可能です。

 

また、小さい分価格も安くなってきますし、パソコン本体のサイズもコンパクトにする事ができます。設置スペースを出来るだけ取らずに済むようにしたいとか、価格を抑えたいなどの目的には、小さいサイズのマザーボードを選択すると良いでしょう。

 

2.チップセット

(1)チップセットとは?

チップセットとは、マザーボードに最初から実装されている重要なLSIです。

下の写真は私が使っているパソコンのマザーボードで、ASUS製の「PRIME H470-PLUS」です。赤枠で囲んだ部分にチップセットがあります。

(放熱用のヒートシンクというアルミ板が付いていて、直接見えなくなっています。) 

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以前はメモリとグラフィックボードの制御と、ハードディスクやオーディオ・LANなど入出力の制御の二つのLSIが、マザーボードに実装されていました。このためチップ「セット」と言われていますが、現在はメモリとグラフィックボードの制御がCPUの役割になっているので、LSIは一つになっています。「PCH」とも言われます。

 

(2)チップセットの選択

チップセットは、パソコン全体の基本仕様を決める大変重要な要素です。なぜなら、チップセットが決まると、組み合わせられるCPU・メモリの仕様が決まるからです。

 

例えばIntelの「H470」チップセットを使うと、 CPUのソケットは「LGA1200」になります。すると、CPUは自動的にLGA1200ソケットを使うCPUに決定されます。

 

そもそも、例えばIntelチップセットを使えば、組み合わせられるCPUはIntelしかありません。

 

実際にマザーボードを選ぶ際には、CPUを先に選んでから対応するマザーボードを決めるか、その逆になるか、どちらになっても構いませんが、正しく対応している組合せなっているかは、しっかりチェックしましょう。

 

3.CPUソケット

CPUを取り付けるためのソケットです。

下の写真の、赤枠で囲んだ部分がCPUソケットで、ここにCPUを取り付けます。

(写真では黒いカバーが付いています。)

f:id:JG6BRH:20210228123305j:plain

 

Intel製CPUでは「LGA1200」・「LGA1151など、AMD製CPUでは「AM4」・「sTR4」といった名称のソケットが使われています。

(旧世代を含めればもっと種類があります。)

 

ここではCPUの型番とソケットの対応などには触れませんが、大切な事は「CPUとマザーボードのソケットが異なると、CPUを取り付けられない」という事です。

 

ですから、自作パソコンを設計する際は、必ずCPUとマザーボードのソケットが一致している事を確認して下さい。

 

4.メモリ

マザーボードとメモリの組合せも重要です。

組合せが悪いと、マザーボードのパフォーマンスが十分発揮出来なくなる事がありますが、ここでは自作するパソコンがしっかり動作する事、ちゃんと取付出来る事を重点に説明します。

 

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上の写真の赤枠で囲んだ部分がメモリを取り付けるスロットです。

少し見えにくいですが、私の使っている「PRIME H470-PLUS」ではスロットが4つありす。

(黒いスロットとグレーのスロットが並んでいるのが判りますか?)

 

マザーボードとメモリの組合せを選ぶ時に重要な事は、

(1)サポートできるメモリのタイプ

(2)最大サポート容量

になります。

 

(1)メモリのタイプ

メモリのタイプには「DDR4-2666」「PC4-12800」などの表現がされています。

表現方法が違うだけで、結局同じ事を言っているので、どちらを見てもいいのですが、注意することは、マザーボードの仕様に表記されている「サポートメモリ」のタイプと使いたいメモリのタイプが合わないと、取り付けても正常に動作しなくなります。

 

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上の写真は実際のメモです。

メモリにはこのようにいくつものピンがあります。また、マザーボードに取付ける際の方向間違いを防止する切欠きがあります(写真の赤丸部分です)。

メモリのタイプとマザーボード側のサポートメモリのタイプが合っていないと、物理的にメモリを取り付ける事すら出来なくなってしまいます。

 

(2)最大サポート容量

マザーボードに実装できるメモリの最大容量の事です。私の使っているH470-PLUSでは最大128GBのメモリをサポートできます。

これを越える容量のメモリを実装しても、最大容量を超える分は使う事が出来ません。ですので、最大容量の範囲内のメモリを選択しましょう。

現実的には、よほど高度な作業やゲーム・サーバ用に使わない限り、128GBのメモリを必要とする事はほぼありません。表計算やインターネットの動画再生などの用途なら、16GB~32GBあたりから多くても64GBも実装すれば問題ないと思います。

 

 

5.外部インターフェース

 「外部インターフェース」とは、パソコン本体にキーボードやマウス・モニターなどの機器を、パソコンに接続する入出力用の部分です。例えば「USB」や「LAN」などがそうです。

通常、最低限必要な外部機器は「キーボード」・「マウス」・「モニタ」です。これに用途によってプリンターやネットワーク機器などが接続されます。

 

現在は、USBインターフェースを使用して接続される機器が大半だと思います。また、モニターの接続にはHDMIやディスプレイポート・DVIなどが使用されます。

これらはパソコン本体の背面に配置され、マザーボード上に各種のコネクタ類が実装されていることがほとんどです。

ですので、パソコンの用途に応じて、必要な外部インターフェースがマザーボード実装されているか、確認しておく必要があります。

 

また、ハードディスクやSSD、DVDドライブなどは「S-ATA」という規格のインターフェースを使用しているものが多いです。これもマザーボード上にコネクタが実装されます。

接続するハードディスクやDVDドライブのインターフェースを確認し、マザーボードこれらのインターフェースがあることを確認しておく必要があります。

 

以上が、マザーボードを選択する際に、知っておきたいポイントです。

例として、私の使っているASUSの「PRIME H470-PLUS」の仕様を抜粋して掲載しておきます。

 

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このマザーボードはミドルクラスに相当すると思いますが、ASUS製品はトラブルが少なく、非常に安定していて、安心して使用できる製品と感じています。

この「PRIME H470-PLUS」を使用する前もASUS製のマザーボードを使用しており、約

5年使用しましたが、マザーボードに関する不具合は1度もありませんでした。

価格的にもこのマザーボードはお求めやすく、コストパフォーマンスに優れた、初心者の方にもお勧めできる製品だと思います。 

 

  

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(こちらはH470-PLUSをMicoro ATXサイズにしたタイプです。)