パソコン作ろう!

パソコン自作の初心者さん向けに、パーツの選び方や組み立て方、パーツの情報などを発信していきたいと思います。

【パソコンを組立てる】第2回:組み立ての順番を覚えよう(メモリ・電源・ドライブ・ケーブル接続)

こんにちは! 管理人のJG6BRHです。

 

前回から、自作パソコンの組み立て方について書いています。

第1回では、組立に必要な道具の準備、ケースを開けてマザーボードを取付け、さらにCPU・CPUクーラーの取付までを解説しました。

 

第2回はメモリ・電源・ドライブ類の取付とケーブル接続です。これでパソコン本体の組み立てが完了する予定です。

------------------------------------------------------

  【 目 次 】

------------------------------------------------------

1.各パーツの取付(続き)

(1)メモリ取付

メモリは、マザーボードのメモリ専用スロットに取り付けます。メモリスロットは、マザーボードにより異なりますが、2つから6つある場合がほとんどです。

f:id:JG6BRH:20210503145149j:plain

私の使用しているマザーボードでは、4つのスロットがあります。写真では判りづらいかもしれませんが、赤と緑で囲み分けた4つのスロットが見えますか?

また、色分けされた2組の、色の少し違うスロットがあることが判りますか? 黒い色のスロットと、グレーっぽい色のスロットが交互に並んでいます。

これは、「Dual Channel Access」に対応している事を示しており、同じ型番で同じ容量のメモリを2枚、同じ色のスロットに挿すことで、同時に2枚のメモリにアクセスできるようになり、パソコンの処理速度向上が図れるようになっています。

最近のマザーボードはほとんどこれに対応していますので、メモリを購入するときは2枚組のメモリを購入する事をお勧めします。

もちろん、事前にマザーボードが「Dual Channel Access」に対応している事を確認しておいてください。

 

メモリをスロットに取り付けるには、まずスロットに付いている「ツメ」を開きます。

ツメ」は両側2つのタイプと、片側1つのタイプがあります。指で押すと簡単に開きます。

f:id:JG6BRH:20210503150223j:plain

 

メモリには位置合わせ用の切欠きがありますので、スロットの突起とメモリの切欠きをしっかり合わせます。写真の赤丸で囲んだ部分です。

f:id:JG6BRH:20210503150238j:plain

 

もし、どうしても切欠きが合わない場合は、メモリとマザーボードの規格が一致していない事が考えられます。無理に押し込むとメモリとマザーボードの両方を破損させる原因となります。絶対に無理やり押し込まないでください。

 

メモリをスロットに合わせて上から指で押し込むと、開いていた「ツメ」が自動的に閉じ、メモリが固定されます。

f:id:JG6BRH:20210503150252j:plain

しっかり、真っ直ぐにメモリが挿入され、ツメが元通りに閉まったことを確認し、メモリの取付は完了です。 

 

(2)電源ユニット取付

電源ユニットは、ほとんどの場合ケース後方の上部または下部に取付けます。ケースによって取付スペースの位置が異なりますので、マニュアル等で確認してください。

f:id:JG6BRH:20210503151154j:plain

赤い四角で囲んでいるのが電源ユニットです。私の使用しているケースでは、後方の下側に取付スペースがあります。

 

f:id:JG6BRH:20210503151206j:plain

電源ユニットはケースにねじ止めして固定します。ケース後方の外側から、4本のねじで固定しているところです。ケースと電源の規格(ATX等)が一致していれば、問題なく取付できると思います。

 

(3)ドライブ類取付

ハードディスクやDVDドライブをケースに取り付けます。取り付ける場所はケースによって異なりますが、「5インチベイ」や「3.5インチベイ」と呼ばれる、ドライブ類を取り付けるスペースがケース前側にある場合がほとんどです。

f:id:JG6BRH:20210503151736j:plain

赤い四角で囲んでいるのが「ハードディスクドライブ」、緑の四角で囲んでいるのが「DVD・ブルーレイドライブ」です。

 

ここにドライブ類を横からねじ止めします。私のケースは「5インチベイ」というサイズのスペースしかありません。それに対し、ハードディスクは3.5インチまたは2.5インチというサイズのものが多いです。このため「マウントアダプタ」を使用して取り付けています。使用するケースに合わせて、必要な場合は別途ご準備ください。 

StarTech.com 5インチベイ固定用3.5インチHDD専用変換マウンタ BRACKET

StarTech.com 5インチベイ固定用3.5インチHDD専用変換マウンタ BRACKET

  • 発売日: 1995/01/01
  • メディア: Personal Computers
 

 

2.ケーブル接続

最後に、取り付けた各パーツとケーブルを接続していきます。

まず、電源ケーブルを各部に接続します。 

 

マザーボードに電源を供給する、24ピンのATX電源コネクタは写真のような形状をしています。

f:id:JG6BRH:20210503155636j:plain

 

これをマザーボードATX電源コネクタに接続します。向きが決まっており、間違った向きに挿入しようとしても、コネクタが入りません。ここでも無理に挿入することは絶対にやめましょう。

f:id:JG6BRH:20210503155702j:plain

 

ハードディスクやDVDドライブへ電源を供給する4ピンのコネクタは、写真のような形状です。

f:id:JG6BRH:20210503160254j:plain

 

これを各ドライブの電源コネクタに挿入します。このコネクタにも向きがありますので、よく確認して接続してください。

f:id:JG6BRH:20210503160235j:plain

 

このように、それぞれ必要な電源ケーブルを各部に接続していきます。

必要なケーブルの種類や本数は、製作するパソコンの仕様によって異なりますので、予め確認しておきましょう。チェックリストなどを作成しておくと、接続忘れなどを防ぐ事が出来ます。

 

次に信号ケーブルの接続です。

ハードディスクやDVDドライブの信号ケーブルは、最近ではほとんどが「S-ATA(シリアルATA)」規格を使用しています。

S-ATAのケーブルとコネクタ形状は写真のようになっています。

f:id:JG6BRH:20210503161035j:plain

f:id:JG6BRH:20210503161047j:plain

 

マザーボードには、S-ATAケーブルを接続するコネクタが写真のように配置されています。場所や配置はマザーボーによって異なります。

f:id:JG6BRH:20210503161101j:plain

 

また、ドライブ側にも同じようにS-ATAのコネクタがあります。

f:id:JG6BRH:20210503161111j:plain

 

ここに、S-ATAケーブルを接続していきます。接続が必要な本数は、実装するドライブの台数などによって異なりますので、予め確認しておきましょう。

f:id:JG6BRH:20210503161122j:plain

 

さあ、いよいよ大詰めです。

ケースには、電源スイッチやリセットスイッチが付いています。前面にヘッドホンジャックやUSBコネクタなどが装備されている事も多いです。

これらのケース側に繋がっているケーブルも、マザーボードに接続します。

 

マザーボードには「システムヘッダ」というコネクタ接続部分があり、そこにケースから伸びるケーブルを接続していきます。

f:id:JG6BRH:20210503162548j:plain

ほとんどの場合、マザーボードの下部に写真のようにピンが並んでいます。マニュアルを参照しながら、ここにコネクタを接続していきます。

初心者の方では、意外とこの部分が難しいかもしれません。非常に小さなコネクタが多数ありますので、ここは焦らずに、しっかりコネクタを確認して、間違えないように慎重に接続していきましょう。

また、ロックが付いていない場合が多いので、ケーブルを引っ張ってしまうと簡単にコネクタが抜けます。よく注意して作業しましょう。

 

最後に、ケースファンが付いている場合はマザーボードの「ケースファン」コネクタにケーブルを接続します。これも、マザーボードのマニュアルで接続位置を確認しておいてください。

f:id:JG6BRH:20210503162602j:plain

 

------------------------------------------------------

ここまででほぼパソコン本体の組み立てが完了しているはずです。

設計や用途によってはグラフィックボードや各種ボードを取り付ける手順が発生します。

一通りの組み立てが完了したら、もう一度取付忘れている部品がないか、ねじがちゃんと締まっているか、ケーブルの接続漏れや、接続間違いはないか、しっかりとチェックします。製品についているマニュアルをよく読み、しっかり確認してください。

 

すべて間違いなどがない事を確認したら、いよいよ電源投入です。WindowsiなどのOSをインストールする作業が待っています。

次回以降は設定やOSインスト―ルのお話などを書いてみたいと思います。