最初に設計仕様をまとめよう 〜自作パソコンの成功は準備が大事〜
「パソコン作りたいけど、パーツの選定間違いとか、費用とかいろいろ上手くまとまらない・・・」と言ったような事はありませんか?
初めてのパソコンが上手くいくかは、準備段階が大事だと私は考えます。
どんな事でも同じですが、「準備が全体の7割、実行は3割」などと言われます。
最初にしっかり設計をする事で、パーツの買い忘れや、組み合わせの間違いなどが防止出来、期待通りの性能を実現する事が出来ると思います。
作りたいパソコンの「設計仕様書」を作って、パソコンで何をするのか、性能はどれくらいのレベルを目指したいのか、予算は・・・といった詳細をまとめて、明確にしておきましょう。
私が作っている仕様書を例に、まとめ方などを考えてみます。
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【 目 次 】
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1.コンセプトを考える
まず、どんなパソコンにしたいのか、コンセプトを考えてまとめておきましょう。
あまり細かいところまで考える必要は、この時点ではないと思います。
そのコンセプトを基に、詳細な仕様を決めていき、全体像を明確にしていきます。
コンセプトを簡単にまとめた例を示します。
今回の例では、パソコンの使用用途を在宅勤務での業務書類作成や、リモート会議、Youtubeの視聴としてみました。
サイズはコンパクトにまとめ、予算をあまりかけない設計を考えました。
まとめ方は皆さんの好きなやり方で構いませんし、綺麗に作る必要もないです。
紙に、適当な表や箇条書きで作ってもいいと思います。
ただ、後から見返した時に解りにくいと意味がありません。ある程度は綺麗に見やすくまとめる方が、後々いいと考えます。
2.コンセプトを元に仕様を考える
コンセプトがまとまったら、そこから詳細仕様を考えていきます。
今回は、コンパクトにしたいのでミニタワー型ケースを使い、費用を抑えるためグラフィックボードは搭載しない仕様としました。
私が作っている設計仕様書の例です。
パーツ選定のポイントは以下の通りです。
- CPUはCerelonシリーズでも良いが、作業の快適性と価格のバランスを考慮しCore i5シリーズとする
- パソコンの起動時間を短くできるよう、SSDを採用
- メモリは2枚組(デュアルチャンネルに対応する)
- OSはWindows10とし、メモリサポートの上限が大きくなる64Bit版を採用
これらのポイントは備考欄に記載するといいと思います。
万一、使いたいパーツが在庫切れなどですぐに入手できない場合、同等仕様の代わりのパーツを探す際に役立ちます。
このように、それぞれ使いたいパーツの仕様を記述していく事で、「ミスマッチ」を防止する事が出来ます。
例えばCPUソケットの組合せ誤りや、サポート外メモリとの組合せなどが防げます。
また、性能上のボトルネックを見つける事にも役立ちますし、記録として残せば仕様を忘れてしまっても、確認する事が出来ます。
数年後に改修したい時に、どういう仕様だったかを残しておくことで、改修が必要な部位を特定しやすく、無駄な出費を抑えられることにもなります。
3.設計仕様書で予算を管理する
設計仕様書にはだいたいの予算額を記載しておきます。
実際に購入した金額も記載しておけば、次回以降の参考になると思います。
予算額は、パーツの発注予定先のサイトなどで調べておき、万一在庫切れなどで発注先が変わる時でも大きく予算オーバーにならないように、かけられる範囲でやや高めに設定しておくといいかな、と私は考えます。
4.パーツメーカーの選定
パソコンのパーツはいろいろなメーカーから発売されています。同じ仕様のパーツがいくつものメーカーから発売されていると、実際どこのメーカーを選べばいいのかが判らないですよね。
そんな時、何を基準に選べばいいのでしょうか?
(1)口コミ
パーツを通信販売で購入しようとすると、たいていの場合そのパーツの口コミが閲覧できることが多いです。
口コミのたくさんついているパーツはそれだけ関心が高く持たれているという事でしょう。良い評価を得ているメーカーのパーツなら、安心して購入することが出来ます。
(2)過去の実績
ある程度パソコンの自作を経験してくると、いろいろなメーカーのパーツを使った経験も積むことが出来ます。その中で、不幸にしてパーツの故障などを経験することもあります。メーカーや販売代理店の修理サポートを受けることもあるでしょう。
そうした経験の中で、「このメーカーのパーツなら大丈夫そうだ」という信頼も生まれてきます。今回私が例として示した設計仕様書のパーツも、そういう経験上で過去に実績のあるメーカーのものを採用しています。
私は今、2台のパソコンを所有しており、メインマシンは数回改修を行っていますが、使用しているパーツは改修で取り換えるまで、幸いにも全くトラブル等はなく快適に使用できています。そういう意味でもお勧めできるメーカーと考えています。
5.【参考】各パーツの購入先
今回、設計仕様書の例に記載したパーツの購入は、以下のリンク先から可能です。
(Amazonの通販サイトにリンクしています。)
- ケース :Antec P5 Micro ATX対応ケース
- CPU :Intel Core i5-10400 第10世代 LGA1200ソケット
- マザーボード:ASRock H470M Pro Micro ATXマザーボード
- メモリ :CFD W4U2666CX1-8G DDR4-2666 8GB×2枚組
- SSD :Crucial P2 CT500P2SSD8JP 500GB M.2 NVMe
- 電源 :玄人志向 KRPW-BK550W/85+ セパレートケーブル対応
- 光学ドライブ:日立LG GH24NSD5 ブラック スーパーマルチドライブ
- OS :マイクロソフト Windows10 Pro 64Bit版(DSP)
液晶モニタ・キーボード・マウス及びモニタ接続ケーブルは設計仕様書に記載しておりませんが、パソコンを使用する際には必要です。使用・設置環境に合わせてお好みでご購入下さい。参考として、下記のAmazonリンクをご紹介致します。
- 液晶モニタ :IRIS OHYAMA 21.5インチモニタ ILD-A21FHD-B ブラック
- ケーブル :エレコム HDMIケーブル スーパースリム 2m
- キーボード :エレコム USBキーボード TK-FFCM01BK ブラック
- マウス :ロジクール 光学式ワイヤレスマウス M557GR
【ご注意】
- 本リンク先の商品価格は変動する事があり、設計仕様書の例に記載している予算額と異なる事があります。ご購入の際には再度価格をAmazonの販売サイトでご確認下さい。
- 在庫状況も合わせてご確認の上、ご購入をお願い致します。
- この記事を参考にご購入された商品の故障や性能については、当方では一切責任を負いません。自己責任でのご購入をお願い致します。
おススメのBTOパソコン
初心者さんのパソコン自作の第一歩には、BTOパソコンがお勧めです。
この話は、下記の記事で書いています。
しかし、初めて購入する方にとって「どんなパソコンがあるの?」とか、「どこで購入できるの?」という疑問が出てきますよね。
今はインターネットでなんでも調べられますので、このブログを見ていらっしゃる方なら検索することは容易にできると思います。
「だから、自分で調べて購入してくださいね」というのではあまりに不親切(笑)。
という事で、私が調べて考えた、初心者さんにお勧めしたいBTOパソコンをいくつかご紹介したいと思います。
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1.パソコンショップSEVEN デスクトップPC
※価格は2021年4月4日現在の価格です。
標準仕様では、Intel Celeron G5925のCPU、8GBのメモリ、240GBのSSDを搭載し、Windows10 Homeエディションをインストールしたマイクロタワー型のデスクトップPCとなっています。
モニタ・キーボード・マウスは標準付属しておりません。
OS、マザーボード、メモリ、ストレージなど主要なパーツのカスタマイズに加え、細かいところまで様々なスペック変更が可能です。
どのパーツを選べばいいかわからない方には、最初から設定されている標準仕様のままでも注文が出来ます。
標準ではマイクロタワー型ケースが設定されていますが、将来の拡張性を考える方は、ミドルタワー型ケースに変更しておく事もいいと思います。
少しハイスペックな、ゲーム用PCも選ぶことが出来るショップです。
BTOパソコンの初心者には非常にやさしいシステムになっている印象です。
2.VSPEC フルカスタマイズPC
※価格は2021年4月4日現在の価格です。
このショップも非常に細かなスペックの変更が可能です。私の印象では、どちらかというとゲーミングPCやサーバなど、ミドル~ハイスペックなBTOパソコンをメインにしている感じです。
パソコンの用途として、高い能力が必要なゲームをしたい、などという方にはお勧めだと思います。
ただし、基本スペックは標準設定がありますが、OSなど一部の仕様はご自分で選択する必要があります。ある程度の基礎知識がないと、選択できない場合もあると思います。
3.FRONTIERダイレクト
ケース前面に「FRONTIER」のロゴが付いたオリジナルケースが使用されています(すべてのモデルではありません)。
初心者には優しい、標準仕様のままでも注文OKのBTOパソコンです。もちろん用途や好みに応じて細かくオーダーすることが出来ます。
サポートもしっかりしていて、ウィルス対策ソフト購入後の修理サポート方法まで選択・設定できるのが面白いです。
購入後の安心して使用できるBTOパソコンをお望みの方にはお勧めのショップです。
ここまで3つのショップをご紹介しましたが、私はかれこれ25年くらい前に最初のBTOパソコンを購入しました。
インターネットなどまだ十分に普及しておらず、店頭でスタッフにあれこれ聞きながらスペックを決めていき、注文したものです。
しかし、現在はインターネットで、パソコンがなくてもスマホなどからいろいろな情報を得ることが出来、細かく好きなスペックを指定してBTOパソコンが発注できます。
ご紹介した以外にも、各ショップでそれぞれ用途に応じて、いろいろなBTOパソコンが購入できると思います。
ぜひ、探してみてくださいね!