パソコン作ろう!

パソコン自作の初心者さん向けに、パーツの選び方や組み立て方、パーツの情報などを発信していきたいと思います。

初心者のパソコン自作講座~ PCパーツを知ろう・・・ストレージ

 

パソコンには、基本ソフト(OS:Operating System)やアプリケーションソフト、各種ファイルなど様々なデータを扱っています。

それらのプログラムやデータを記録しているのが「ストレージ」です。

パソコンは、ストレージがないとプログラムを記録できませんので、起動する事さえできません。

絶対に欠かすことのできない「ストレージ」について学びましょう。

 

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1.ストレージの種類

 現在、一般に「ストレージ」と言われるパーツには。

  ・ハードディスク

  ・SSD

の2つが挙げられます。

このうち「ハードディスク」は比較的以前より広く普及しており、信頼性が高く、使いやすいストレージデバイスです。「Hard Disk Drive」を略して「HDD」とも言われます。

SSD」とは「Solid State Drive」の略で、最近普及してきたストレージです。

動作速度が速く、入手しやすくなってきたので、よく使われるようになりました。

では、これらのストレージについて、もう少し詳しく見てみましょう。

 

(1)ハードディスク

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上の写真はハードディスクの外観です。「3.5インチ」と呼ばれるサイズのもので、大きさは140mm×100mm、厚さは25mmくらいです。ノートパソコン用など、小型のものもあります。

記録できる容量は、少ないもので250~500GB、最近は2TB~多いものでは6TBなどという大容量のハードディスクもあります。

私が使っている2TBの内蔵型3.5インチのハードディスクは、下記のような製品です。

Western Digital HDD 2TB WD Blue PC 3.5インチ 内蔵HDD WD20EZAZ-RT

Western Digital HDD 2TB WD Blue PC 3.5インチ 内蔵HDD WD20EZAZ-RT

  • 発売日: 2018/10/19
  • メディア: Personal Computers
 

 「ハードディスク」という名前は、その内部構造から付けられたもので、ケースの中には硬い金属製の円盤(プラッタ)が入っています。プラッタをモータで回転させながら、磁気ヘッドで円盤上にデータを記録したり、記録されたデータを読み出したりします。

 

物理的な可動部品が多く使用されているため、強い衝撃を受けると壊れやすく、またモータやベアリングなどに寿命があります。

「S-ATA」というインターフェースでマザーボードと接続して使用します。

 

(2)SSD

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上の写真はSSDの外観です。

サイズは80mm×20mmくらいで、厚さはなんと2~3mmくらいしかありません。

写真の製品はマザーボード上に直接実装して使用するタイプで「M.2 NVMe SSD」と言います。

私のパソコンで使用しているのは、下記のような製品です。 

SSD」は半導体メモリを使用しているストレージです。例えばSDカードやUSBメモリを想像すれば判りやすいと思います。

ハードディスクと比較した特徴として、何といっても高速であることが1番です。ハードディスクには可動部があるため、どうしてもその部分の動作速度がネックとなります。それに対し、元々高速な半導体メモリを使用したSSDは、データの読出しや書き込みが早く、パソコン全体のパフォーマンス向上に非常に有効です。

当然衝撃にも強く、最近は寿命も長くなっています。 

 

ただし、ハードディスクのような大容量のSSDは非常に高価で、なかなか入手するには躊躇してしまう価格が付いています。

それでも、250GBや500GBくらいの容量であれば、比較的入手しやすい価格帯になっているので、ハードディスクとSSDをうまく使い分けるとコストパフォーマンスが良くなると思います。

 

2.メモリとの違い

「メモリ」も「ストレージ」も、プログラムやデータを記憶する事は同じです。

では、メモリとストレージはどんな違いがあるのでしょうか?

簡単に言えば、「長期保存用」か「一時保存用」か、という違いです。

 

「メモリ」は、プログラムやデータを、必要な分だけ必要な時に記憶しておきます。

必要が無くなればその記憶エリアに新しいデータを記憶して使います。

記憶容量よりも高速なアクセス性能が優先されます。

 

対してストレージは、パソコンの電源を切ってもプログラムやデータが消えません。

例えばWindowsなどの基本ソフトは、パソコンが動作するために必須のプログラムですので、電源を入れるたびにインストールし直す・・・なんてことになると困りますよね。ですので、電源を切っても消えない「長期保存」可能なメモリある必要があります。

また、基本ソフトやアプリケーションソフトは、記憶に必要な容量も大きくなります。

ですので、ストレージには大容量の記録が出来る性能が要求されます。

 

このように、それぞれ要求される用途や性能が違いますので、ストレージもメモリもパソコンには絶対に欠かせないパーツなのです。

 

3.HDDとSSDの使い分け

これは絶対に必要ではないのですが、パソコンの速度向上と十分なデータ記録能力、コストの3つをうまくバランスさせる方法として、私がやっている方法です。

(この方法をやっている方、多いと思います。)

 

SSDは前述のように、非常に高速な動作が魅力ですが、価格が高いです。

それに対し、ハードディスクは安価で大容量です。

 

そこで、私はSSDをOS(Windowsなど)をインストールする起動用のストレージにして、

ハードディスクにはOS以外のアプリケーションや、写真・動画・各種ファイルなど常時はアクセスしないようなデータを保存しています。

こうする事で、SSDの容量を必要最小限に出来るので、コスト節約になります。

それでいて、起動はSSDから行われるので、非常に高速です。

事実、ハードディスクから起動していた頃に比べる起動にかかる時間は4分の1以下になりました。

もちろん、アプリケーションやデータにアクセスする場合は少し時間がかかるでしょうが、ほとんど気になる事はありません。OSに比べれば容量が大幅に少ないからでしょう。

 

もちろん予算が十分にあって、大容量のSSDを購入できる場合には、OSのみでなくすべてのアプリケーションやデータをSSDに記録するような設計をしても構いませんし、逆に少しでもコストを抑えたい時は、SSDを使用しない方法も使えます。

とりあえず最初はハードディスクを使用し、将来はSSDを導入する、という計画も問題ありません。

こういう計画が出来るのも、自作のパソコンならでは、ではないでしょうか。